バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
先日のアカデミー作品賞を見事に受賞した「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」観て来ました!
やっぱり映画は銀座で、という事で日比谷シャンテに行ってまいりました。 平日の昼間だというのに、結構な混み具合。 主に、年配の方が多かったです。若い人は少なかった。 若い人向けではないですね、この作品は。 アカデミー賞獲ったといっても、内容は中年以降の人が見たら共感出来る作品でした。 とにかく会話の多い映画で、俳優陣は矢継ぎ早にセリフを喋ってます。 そこらへんも見てて面白かったし、全編飽きる事ない引き込まれる映画でした。 ブラックコメディなので所々で笑えるんだけど、ちょっと難しかったかな。 ラストの解釈はひとそれぞれだと思います。 見た人の判断に任せる系ですね。 何よりも俳優陣の演技が素晴らしく、マイケル・キートンは自らを投影したような役柄で、悲壮感漂ってた・・・ 「バッドマン」に出て脚光を浴びたけれど、それ以降パッとしないと言われてますが、確かにあまり見ないかも。 でも私はどちらかというと「ビートルジュース」なイメージですが。 娘役にはエマ・ストーン。 この娘は、どの映画見ても可愛いですよね~。 今回は彼女にしては珍しく病んでてひねくれた役でしたが、すごく良かったですよ。 細くて目が大きくて、やはり可愛い。羨ましい・・・ そしてそして、一番輝いてたのが、エドワード・ノートン!! やはりこの人すごいよね~。 最近はあまり役に恵まれてなかった気がするんですが。 「ハルク」とかに出てたけど、いくら彼が出てても見る気しなかったので、未見です。 久々に彼のよさというか主演を喰ってしまう役どころのノートンさんを見れました。 やたらと脱いでましたが、40代らしく下っ腹がぽっこりしてた(笑) 若干、頭がやばくなりつつありましたが、やはり素敵でした。 ライアン・ゴズリングもブラッドリー・クーパーもビジュアル的には見てて飽きない素敵な俳優さんなんだけど、演技を見たいのはやはりエドワード・ノートンみたいな人なんだよねえ・・・ その点、デイン・デハーンは演技を見たい俳優さんで今後が期待される一人。 映画の話に戻ります。 以降ネタバレしますので、未見の方はお引き取りを。 冒頭、リーガンが空中浮遊しているシーンで、予告を見ていた限りで「この人は超能力使えるんだなあ」と思いながら見てました。 が、途中でガウンがドアに挟まってしまった辺りで、超能力でなんとかすればいいのにと思ったんですが、どうにも出来ないリーガンに「ああ、本当は使えないんだ、妄想なんだな。」と解釈しました。 自身が主演した映画「バードマン」の幻聴がやたらと聞こえてきたり、空を飛んだりと、全てがリーガンの妄想の世界で、恐らくラストシーンもそうなのかと。 リーガンは非常に自己愛の強いタイプで、人から褒められる事でしか自分の価値観を見いだせない人であり、かつてのヒーロー役で人気を得たけれど、それ以降は役者としてイマイチの俳優。 本人は所謂ハリウッドの大作で主演を演じるよりも、本当の芝居をして認められたいと願っており、NYの舞台での成功をなんとか願っているけれど、精神的にはギリギリの状態。 こういう、一度成功を手にして頂点に登ってしまった人って一番やっかいなんでしょうね・・・ 普通の人は、毎日が淡々としててささやかな幸せで喜びを感じているのに対し、一度栄光を手に入れてしまうとその後の人生がパッとしないと、どん底のような感覚に陥ってしまうのでしょう。 ブラックコメディなので笑えるんですが、ラストはやはりしんみりになってしまいました。 恐らく、舞台上で銃を自らの頭にぶっぱなすところで死んでいるのでしょう。 その後に病室のシーンになり、鼻を撃っただけで一命を取り留めたとなってますが、そんなわけないだろと思わず突っ込みを入れたくなってしまいました。 そこからが、リーガンの妄想の世界なのだと私は解釈。 娘が病室を訪れて、リーガンが窓から(恐らく)飛び降り姿を消しますが、ラストは娘が空を見上げて微笑むシーンで終了。 空を飛んで本当の「バードマン」になれた、という意味なのかしら・・・ なんだか物悲しいラストでした。 決してハッピーエンドではないし、すごく悲しい切ない気分になってしまった。 きっと、そこそこの年齢をいった人ならば考えるものがあるんじゃないかなと思います。 よくこの映画がアカデミー獲ったなと思いましたが、映画業界を皮肉った内容なんですよね。 興行的に成功するのは圧倒的に超大作やアメコミ・ヒーロー物だし、ラスト近くで、鼓笛隊と共にアイアンマンやトランスフォーマーが踊ってるのが何とも言えないシーンでした。 それとこの作品はほぼワンカットで撮っている事が話題になっており、カメラワークも見ててすごかった。 作中のBGMのドラムも印象に残って良かったです。 他にナオミ・ワッツが「マルホランドドライブ」のパロディじゃないかとの解釈を某所で読みましたが、そういえば、彼女は同性とのキスシーンが多いなあと思って見てましたが、あれは「マルホ~」に酷似してますね。 それとリーガンの親友役の人、「ハング・オーバー」の人に似てるけど痩せてるから違うかなあと思ってたところ、本人でした。。。 同じ作品賞にノミネートされた中では、「アメリカン・スナイパー」よりも私は楽しめましたが、「6歳のボクが大人になるまで」よりは下かなあ。 内容としては「6歳~」のほうが良かったし、見た後に素直に感動出来る映画でした。 「アメリカン・スナイパー」のほうがわかりやすくて、賞を獲りそうな内容だけど、面白さでは圧倒的に「バードマン」でした。 来月はこちらをみる予定です。デイン・デハーン主演の「ライフ・アフター・ベス」 未公開かと思ってましたが、新宿のみで単館ロードショー!! 映画自体はさほど興味ないんですが、デインが普通の青年役をやるという事で、ゾンビ映画とはいえコメディなのも新境地。 今までは病んでる鬱屈とした役がほとんどだったので、爽やかデインも見てみたいというわけで。 この前髪はらりが何とも可愛くていいです、デインさん。 しかし、同じくアカデミーにノミネートされてた「セッション」が評判がすごく良くて好評価なので、興味あります。 レビュー読んでると猛烈に見たくなってくる・・・面白そうなんですよねえ。 行けたら見に行こうかな。
by tabbythecat
| 2015-04-22 23:52
| 映画
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